このハンドブックは、車いすの操作を学びたい方へ操作方法や練習方法を解説したものです。このハンドブックで紹介されている操作方法や練習方法は、ドイツ車いすスポーツ連盟指導育成部門責任者(前ケルン大学教授)であるホルスト・ストローケンデル博士の著書* を参考にしています。
現在日本の医療制度では、障害受傷後、病院に滞在できる期間が短縮され、車いすの操作を学ぶことが難しくなっています。これは先進国共通の課題で、ドイツでも同様の問題が生じています。
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ドイツでは、受傷後一定の期間に限り、地域でスポーツを行う際に健康保険が適用される仕組みが発達しています。 これは、地域で行われるスポーツ活動に定期的に参加を促すことで、退院後の孤立を防止し、社会復帰するための自尊心を向上させることを目的としています。
博士は、病院で車いす操作を習得できなかった方を指導するため、地域のスポーツの現場で、車いすスポーツの指導者が車いす操作を指導できるカリキュラムを開発しました。
このハンドブックでは、博士に師事し、ドイツ障害者スポーツ連盟公認リハビリテーションスポーツ指導者B(車いすスポーツ)の資格を有する著者が、博士の指導法を日本向けにアレンジしました。